お多福の雅香 その2



柿漬け
柿漬け 一度塩漬けにした大根を果物の柿で漬けなおします
柿の甘味と香りが何とも言えない風味をかもし出します。
近年では塩漬けの大根にただ柿をまぶして柿漬けと称し
売っているのが横行しておりますが、嘆かわしい事です。
柿漬けでおいしい大根と言えば、ほうりょう大根という 秋田県の
仙北地方で作られている大根がやはり一番ではないでしょうか。
煮てもおろしても漬けても美味しいですが残念ながら年々作る農家が無くなり
当店でも 作ってくれる農家に「全部買うから来年も辞めないで下さい」と、
最低限のお願いをしています。 大きさにばらつきがあり、作る手間が掛かり、大根自体に
穴や“す”が入りやすく 農協の買取が付かない大根なので作り手が減り、今では
この大根の美味さを忘れられないが為に お年寄りが細々と作っているだけとなりました。
このようにしてだんだんと、昔からの美味しいものが減ってくるのは悲しい事です。


期間 11月〜2月後半(無くなるまで)



あねっこ漬け
あねっこ漬け 秋田弁であねっことは、娘さんのことを言います。
もち米に梅酢で色をつけて、胡瓜や大根など漬けてある野菜を
適度な大きさに切り混ぜ込み、 甘酸っぱく味をつけた雅香です。
雅香の中では、お茶請けなどに一番合うのでは無いでしょうか。
元々は仙北地方で夏祭りなどで古漬けになった雅香は色が悪く、
お客様に出すのもなんだからということで もち米に鶏頭の花で
色を付けて出したところ喜ばれたのが広まったと聞いております。
淡い桃色が娘さんの初々しさと相まって名付けられたのでは無いでしょうか?


期間 一年中



さっと干し大根
さっと干し大根 さっと、と言う言葉は『少し』と言う方言で軽く干した大根を
漬けたものをこう言います。 糠漬けが一般的ですが、
当店では柿漬けおよびからし漬けにします




期間 12月中旬〜無くなるまで




この他当店オリジナルの漬物や、古くから伝わる雅香が多数あります。
是非、ご賞味ください。


私が子供の頃には、さっと干し大根は砂利を敷き大根を並べ、
糠、麹、塩を混ぜたのを交互に漬けこみ11月〜2月後半まで
一切の手を加えずに置いて漬けたの食べさせていただきました。
砂利の粒を揃えること自体今では出来ぬ事ですが、
糠漬けは丁寧に時間を懸けて漬けるとそれはそれは美しい黄色になるのです。
それが出来たのも、今と違い冬は冷え込みが今と違い安定していたからでしょう。


どのような雅香にも言えますが、冷蔵庫の寒さの中でつけた雅香と
自然の冷え込みで漬けた雅香は根本的に味の違いが出ます。
推測の域を出ませんが、冷蔵庫は安定した温度を保ちますが自然は変化があります。
その変化が良い味を出したのではないのでしょうか。
昔の冬の温度差は今と違い、最高気温と最低気温が低かったので
外気温の中で自然な状態で寝かせていても安心だし、
そのまま手をつけなくても最高の状態まで漬けこむ事が出来ました。


今ではあまりにも暖かい冬ですので醗酵が早く漬け上がる前に悪くなることがあり
気を許せないどころか漬け方を変えて行かなければ成りません。
それゆえに面白くもあり難しく、怖いところでもあります。



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